【今年もハナサンゴが産まれました!】

みなさん、はいさい!
昨年に引き続きハナサンゴが7月末と8月末の満月付近をピークに産まれましたのでご報告です。
(昨年の産卵情報はコチラ→ 20/12/28投稿【ゆ~らゆらサンゴ】

ハナサンゴ成体


ハナサンゴ幼生
 
洋ナシ型のプラヌラ幼生は約0.5㎜。産まれてきた時にはすでに移動能力があり、親から共生藻も受け継いでいます。(茶色の部分が共生藻)
 
移動する際には体の周りの細かな毛(繊毛)を使って口部を後ろにして泳いでおり、光の明暗や重力などを感じながら終の棲家となる場所を探しています。
ハナサンゴ幼生が動く動画はコチラ↓
https://www.facebook.com/kaiyohaku.churaumi/videos/1021075785319450

水族館では、今年は昨年の約60倍の2000匹以上の幼生が産まれ、動きもよさそうなので無事成長してくれるといいのですが、、、
 
というのも、昨年に産まれた幼生は無事に定着して骨格を造るまでは順調に成長してくれたのですが、その後の成長が振るわず5ヵ月(大きさ1㎜弱)しか育成できませんでした。
昨年は、幼生放出型のハナサンゴの繁殖を本格的にはじめた年でしたので、産卵時期や条件、採卵方法などばかり考えていて産まれた後の事は、他種類のサンゴ(ミドリイシの仲間)と同じ条件で飼育すれば大丈夫だろうと油断していたのが敗因でした。
 
昨年の失敗をふまえ、今年はハナサンゴが好む環境条件を見直し、着底させる時期や光条件、着床具などを変えてリベンジです。
 
無事育って皆さまにお目見えできるのは順調に行けば3年後くらいでしょうか。
水族館生まれのハナサンゴの展示をお楽しみに。

また今年は産卵日が大まかに2回に分かれましたので、後半の時期に産まれた幼生の一部を自然の海に放流もしました。
 
もともと数年前に近隣の海で幼生を採集し育てた群体が成長、繁殖までしてくれるようになったものなので、また自然の海でも元気に成長し、次世代へ命が引き継がれることを願っています。
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