【太~い触手の危険な…!?ドフラインイソギンチャク】

みなさん、はいさい!
今日は太~い触手をもつ「ドフラインイソギンチャク」をご紹介します♪

イソギンチャクといえば刺胞という毒針をもつ触ると危険な生き物。
さらに太い触手をもつイソギンチャクと聞いたら、さぞ危険なんだろう…と思いませんか?
実はそんなドフラインイソギンチャクと他の生き物が共生している姿を無人潜水艇(ROV)で撮影に成功しました。
発見場所は沖縄県恩納村沖水深413m地点で、共生していた生き物はジンケンエビの仲間です。

はじめてこの様子を見た時は、ドフラインイソギンチャクは、体の周りに集まっているジンケンエビの仲間を食べているんだろうなぁと考えていたのですが、どうやらそうではなさそうです。
飼育下の観察で、ジンケンエビ類がイソギンチャクの触手に触れても捕食されなかったことから、ドフラインイソギンチャクはジンケンエビ類に隠れ家を提供し、ジンケンエビ類を目当てに近寄ってきた生き物を捕食しているのではないかと推察しています。
ジンケンエビ類といった甲殻類は固い甲らに体がおおわれているので毒針が刺さりにくいのかもしれません。


ドフラインイソギンチャクはROVの吸引装置で採集に成功しましたが、ジンケンエビ類は移動速度が速く、ROVでの採集は難しいため、同時に採集はできません。
ジンケンエビ類は、仕掛けのカゴを使って採集(カゴ採集)します。カゴ採集では、直径60cm程度のカゴに餌を入れて海底に沈め、翌日に回収することで、餌の匂いにつられてカゴに入った生き物を採ることができます。
このように、ROVで見たことのない生き物を見つけても、その場では採集を見送り、生き物に合わせた採集方法で仕切り直しとなることも多いのです。


ということで、ジンケンエビ類は不在ですが、飼育員が丹精込めて作ったお手製の2次元ジンケンエビが今だけ⁉ご覧いただけますよ♪

ジンケンエビ類はイソギンチャクに触れても大丈夫でしたが、みなさんは触らぬようお気を付けくださいね!
 
ぽっこりした触手の先端(頂球)がチャームポイント⁉のドフラインイソギンチャクは、「深海の小さな生き物」にて展示中!ぜひ見に来てください♪

 
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